今更聞けない? 今治タオルのヒミツの話part1~
2018年10月03日
「今治タオル」と言えば、贈って満足もらって嬉しいブランドタオルの1つ。贈答品で今治タオルのタグを見たら「あ、今治タオルだ♪」と心がはずむ経験をした方は少なくないはず。ですがあえて、お伺いします。今治タオルって、どんなタオルのことを指すのでしょうか。そもそも今治が地域名に由来していることをご存知の方も果たしてどのくらい……? 今更聞けない「今治タオル」について、2回にわけて洗いざらいご紹介いたします。
今治はなんて読む? どこにある?
「実はこの読み方がわからない……でも今更聞けない……」そんな方、意外と多いのではないでしょうか。こちらの漢字は「いまばり」と読みます。そして、今治は地域の名前。四国地方、愛媛県の北東部に位置する市です。今治はタオルの聖地としてのみならず、海峡を横断するしまなみ海道がある美しい町としても近年注目されています。
今治で息づく124年の歴史
今治タオルの歴史は古く、1894年(明治27年)に白木綿不振の打開策として、阿部平助がタオル織物を作ったことから始まります。大正時代には大阪に次ぐ2番目の生産高になり、現在では世界に誇るタオル産地へと成長しました。今治市には糸を撚る工場・糸を染める工場・タオルを織る工場など、タオルに関わる工場がなんと200近くあります。まさにタオルの一大産地といえるでしょう。
今なぜ今治なのか
自然豊かな地域は今治のほかにも日本に数多くあります。その中で、なぜ今治がここまで世界が知るタオルブランドになり得たのか。それは、今治自然の特長が「タオル作りに適していると阿部平助が発見した点」、「高い技術を発信し続け、地域ブランドを確立させようという志が確実に受け継がれている点」にあります。
・タオル作りに適した自然
今治には、霊峰石鎚山より流れ出た地下水や、高縄山系を源流とする蒼社川の伏流水などの美しく良質な水が豊富にあります。水質は、極めて重金属が少ない軟水。この良質な軟水はタオルの晒しや染めに非常に適しています。天然の軟水で晒しや染めがおこなわれることで、糸や生地にやさしく、綿が本来持つ柔らかさを引き出すことが可能になります。
・地域ブランド発展の志を受け継ぐ
すでに「安心・安全・高品質」を掲げたジャパンクオリティの代表製品として、ゆるぎない地位を確立している今治タオル。しかし、そのブランド力に満足することなく、海外の展示会の出展、タオルの風合いをいかしたスリッパやバスローブなど様々なニーズにこたえた商品を生み出すなど今治タオルの発展に尽力しています。また、誰もが見たことがあるであろう今治タオルのブランドロゴは、アートディレクター・佐藤可士和によるもの。可士和氏は現在、今治タオルのブランディングプロデューサーとしても参加しています。
赤:活動的、情熱的、先進的、生き生きとした力強さ、動き、インパクトなどをイメージさせる色。今治タオルの存在自体が、社会の注目を集め、日本を象徴する商品のひとつであるという位置づけです。
青:品質に対する安全と安心、信頼、歴史と伝統、鮮明性、落ち着きなどをイメージさせる好感度の高い色。今治タオルの持つ歴史と伝統を背景とした高品質をシンボライズしています。
白:やさしさ、清らかさ、清潔感、無垢、癒し、真心、柔らかで慈しみにあふれた愛情をイメージさせるピュアな色。今治タオルの無限の可能性を示唆する広がりを表現しています。
参照URL:https://www.imabaritowel.jp/
今治で作られるだけでは「今治タオル」と呼べない?
実は「今治で作られたタオル」というだけでは、今治タオルのブランドマークを付けることはできません。今治タオルのブランドマークを付けるには、商品認定を受けるための独自の品質基準をクリアしたタオルだけが、そのマークを付けることが許されるのです。
知れば知るほど奥の深い「今治タオル」。その最大の特長は吸水性と柔らかさ。使った人だけがわかるその感動をお届けしたく、当社も今治タオルを扱い始めました。
次回は今治タオル本体の特長を主に紹介していきます。